グランベリーの実がなる頃に

  • 2019.02.12 Tuesday
  • 07:51

 

昨夏に竣工したお家に寄りました。

初めての冬をご家族がどのようにお過ごしか知りたくて。

 

お家の中を奥様にご案内頂きながら

「床暖使い始めたら、下の子がここに寝るようになって・・・

娘は、友達とバレンタインチョコを作るって言っているんです。

絶対、キッチン汚れますよね・・・(笑)

夏はロフトに居た主人も最近は、

ここ(セカンドリビング)の方がいいみたいで・・・

義母もウオークインクローゼットが出来て、良くなったといっていましたよ。」

 

季節ごと、ご家族それぞれに心地いい場所を見つけ

楽しく過ごしている様子をお聞き出来て安堵しました。

これで良かったんだなぁと。

 

珈琲を頂きながら、お子様のお受験やいろいろなお話をお聞きしていた時、

ふと中庭を見ると、植栽が変わっている気がして、

「あれ、お庭を直されたのですか?」

「義母が、赤い実がなると感じいいからって、グランベリーを植えたんです。

あと、このあたりも変えて・・・」

 

ご家族と家の関係に

新しい楽しみが、また一つ増えたような気がして

「また寄りますね。グランベリーの実がなる頃に。」

とお伝えして帰路につきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初盆

  • 2016.08.17 Wednesday
  • 13:07
20数年前、僕は就職しました。
配属先は、入社前に約束した課ではなく
営業課でした。

退社してやり直す事も考えましたが
気持ちを切り替えて、まずは営業職と向き合いますが、
人みしりのきつい自分にはやはり向いていないと思っていた頃
なんとなく訪問した先のお施主様が、
「すぐではないけど、将来娘が結婚した時の離れを建てたい」とおっしゃられ、
夢中で提案し、家を建てて頂ける事になりました。

内装の打ち合せ等は、奥様、お嬢様に任せ、
席をはずし、煙草をふかしながら
どこか遠くをみる無口なご主人。
営業マンとして、ご主人様の横に座りますが
気の利いた話もできず、ご主人様の見る先を一緒に眺めていました。

昨年末、ご主人様の訃報が届き、迎える初盆。
退社してからは年賀状のやりとりだけの間柄でしたが
思い切ってお供え物を送らせて頂くと
奥様から御礼の電話を頂きました。

御結婚されたお嬢様が離れに住まわれ、
お孫さんの送り迎えや、
共に田植を楽しまれていたご主人様の様子を聞かせ頂いた時、

あの日のご主人が遠くを見ていた先は
これだったんだなぁ

ようやく、当時のご主人と同じ目線で
その光景を思い描く事ができました・・・



心機一転
お互いに今週もすばらしい一週間になるといいですね!
































子供部屋の行方(後編)

  • 2016.08.01 Monday
  • 11:11
(前回のつづきです)

「そういえば、今は、ご家族みなさん、どうやって寝てるんですか?」
 とお聞きすると、

「相変わらず、家族4人川の字になって、和室で寝ているよ」
 とご主人様からお聞きした時、ある考えが浮かびました。

奥様のご心配を察しつつも、

「それなら、今は、今まで通りでいかがでしょう。

 ご家族それぞれの関係や距離感も非常に良いと思いますし、
 無理に変化を与えなくてもいいんじゃないでしょうか。

 川の字で寝たり、みんなのそばで勉強するNちゃんの暮らしぶりは、
 家族にとっても、いましか楽しめない貴重な時間だと思います。

 Nちゃんが自分から、部屋が欲しいという日まで、待ちませんか?」

とお話し、その日が来るまで、待つことになりました。


周囲の親、子供達が、どうしているかは関係なく、

水が高い所から低い所へ流れるように
雲が風に流されるように
自然な流れに身を任せる暮らし方。

ご家族と共に
Nちゃんの部屋の行方を見守ろうと思います。


厳しい暑さが続きますが、
今週もお互いにとって、素晴らしい1週間になるといいですね。





















子供部屋の行方(前編)

  • 2016.07.25 Monday
  • 11:11
以前建てさせて頂いたお宅を訪問しました。

1年半ぶりの再会だったので、おやつを頂きながら、お互いの近況報告をしていると、
「そろそろ、Nちゃんに子供部屋を与えようと思うんですけど、
どのあたりで仕切って、ベッドとかどう置いたらいいですか」と奥様より尋ねられました。

お子様は、NちゃんとR君の姉弟で、Nちゃんは中学3年生、R君は小学校5年生です。
現在は、階段を上がりきったホールで、
リビングとダイニングとの間に設けた4帖半程の空間を子供の勉強コーナーとして使われています。
食事の準備、洗濯、下階での家事をしながら、子供たちの様子を見ることができ、
お子様が自分の部屋で勉強する頃には、家族共用のパソコンを置いたり、
御夫婦が書きもの等をする予定で、当時計画しました。

それとは別に、子供部屋として確保していたスペースは2人分で10畳あり、部屋を見渡しながら、
「この辺りで間仕切って、こっちがNちゃんです。ベッドと机はこう置いて・・・」
 と当時の計画を思い出しながら話していた時、
 なんとなくNちゃんの様子が気になったので、
「Nちゃん、自分の部屋ができるし、嬉しい?」と尋ねると
「うーん、どうかなぁ・・・今のままでもいいんやけど・・・」というNちゃん。
すると
「何をのんびりした事をいってるの?
そろそろ受験勉強もしっかりやってほしいのに!」という奥様。

そのやりとりを聞いていた時、ある疑問が浮かびました。(つづく)



今週も お互いにとって 素晴らしい1週間になるといいですね!












もう一つの道

  • 2016.05.24 Tuesday
  • 07:41
法的な制約が厳しい敷地をお持ちの方々と打ち合わせを重ねていると
「法を上手く乗り切るような裏技とか無いんですか?」と聞かれる事があります。

裏技とは、おそらく、行政にばれないように違法や違反行為をする事をおっしゃられており、
敷地の条件がきついほど・・・
こういう家じゃないと!
これこそ理想の家!・・・
という思い込みがきついほど、
藁にもすがる気持ちでおっしゃられるんだと思いますが、
見つかった時にやり直しを命じられる事や罰則についてお話して、別の道を模索するよう勧めます。

ある時、2組のお施主様から連絡を頂きました。
いずれの方々も、近隣で建築に係る違反・違法行為があり、
工事中止、やり替え工事をされている光景を目撃したとのことでした。

上手くやったらいけるんちゃう?とか思った事もあったけど、
もしかしたら自分達もこうなっていたかもしれないと思うと、ぞっとします。
あの時は、この道しかないって思い込んでいたけど・・・
別の道を探したら、その時には想像も出来なかった自分達にとっての理想の家に出逢えたし、
改めてこの道を選んで良かったとおっしゃられていました。

見つかったら、その時やり替えたらいいだけとお考えの方もいらっしゃると思いますが、
家は人間の体と同じで、想いの下に細部が集まって1軒の家を構成しています。
その場しのぎで部分的にやり替えると全体のバランスは損なわれ、
本来宿るべき喜びも消えて無くなってしまいます。

理想の家に辿り着くための道は、1つではありません。
上手くいかない時こそ、もう一つの道を探す絶好の機会です。



今週もお互い素晴らしい一週間になりますよう!




























希望の小屋(3)

  • 2015.10.27 Tuesday
  • 07:37

竣工して45日ほどたったある日、
ご自宅にお邪魔して使い勝手をお聞きすると・・・

「主人は、もう2回もお風呂に入ったんですよ!
 私と娘で介助して!
  自分でもこんな感じで足を洗ったり、浴槽にも浸かって・・・!
 なにもかもがちょうどいい、ちょうどいいサイズ感なんです!
 勿論私も入っています」
と笑顔でおっしゃって頂いた時、素直に安堵しました。
介助される方のお疲れもたまると思うので、
毎日は無理でも、せめて週数回でも良かったなぁと思いました。

それから3週間ほどたったある日、お嬢様とお話する機会があり、

「お父さん、お母さん1人の介助で入れるようになって
  毎日、お風呂に入っているんですよ!」とお聞きした時、
今回のお仕事をお引き受けして本当に良かったと思いました。

少しずつ、自身で出来る事が増えていく喜び

それは、ご自身の生きる活力になるだけでなく、
ご家族にとってもどれだけ嬉しい事でしょう。

物置としてしか使われていなかった小屋も、
家族に希望を与える新たな役割を担い、
以前よりもどっしり立っている気がしました。












 

それから 5年目の『終の住処』

  • 2014.10.28 Tuesday
  • 07:36

ご紹介頂いた方の工事完了の報告と御礼を兼ねて
『終の住処』下京区の家を訪問しました。
当日は日曜日だったので、普段お忙しくされている息子様もいらっしゃり、
80代のお母様交え、お二人から近況のお話をお聞きしました。

「実家を直して、地元で再び暮らし始めてから、町内の役や消防団への勧誘、
学区の運動会に参加したりとか、50代やけど、有望な若手として頼りにされるねん。
そやけど仕事も忙しいし、今は、なかなか全部引き受けられへんけど、
退職したら、みんなのために活動したいと思っているよ」とお聞きした時、
家を建てるという事は、家族の問題ではありますが、
今、ここに住むという一つの決断こそが、家づくりの初めの一歩であり
誰がここに住むかという事は、周辺の方にとって大切な事だと再認識しました。

帰り際、息子様が
「狭いけど、俺、この家気に入ってるし、
地元にも帰ってきて良かったと思ってるで!」

竣工後4年が経って聞かせて頂いたこの何気ない一言は
新しい世界へ飛び出す勇気を 僕に与えてくれました。



終の住処:http://san-si-go.jugem.jp/?eid=19










それから 半年目の暮らしに潤いを(後編)

  • 2014.10.07 Tuesday
  • 07:48

(前回のつづきです)
どんな工事でも、半年目の点検時には、
使い心地や住み心地に関するご感想を書いて頂くことにしています。
「わしは、達筆じゃないから・・・」と言いながら、お書き頂いた
『暮らしに潤いを』(H様)のご感想をご紹介させて頂きます。



大変満足しています。風呂も隣人の方から
自分の処をやるまえに相談すればよかったと言われました
(本人さんは板金の仕事されていて、使用木材と大工の仕事等について
ほめられ、次回はお願いしたい様でした。
H様 京都市南区

増税前で水廻りを直された方が、町内にお施主様含めて3名
いらっしゃったそうで、お互いの竣工後を見てまわったそうです。
周囲の方からのご意見で、今まで以上に気に入って頂いたそうです。

月日が経つとどんな空間も日常の一部となり、あたりまえになりますが
季節ごとの光や風、そして御近所の方からのご意見等が、
空間に彩を与えてくれます。







それから  半年目の暮らしに潤いを(前編)

  • 2014.09.30 Tuesday
  • 07:27
竣工して半年が経った『暮らしに潤いを』
6ヶ月目の点検に伺いました。

当日は、秋晴れだったので 、脱衣室の向こうにできた
日だまりがなんとも心地よく、
中庭に出ると、所せましと植木鉢が並べられていました。
2階や玄関に置いていた植木鉢を集めてきたとのことでしたが
お店に向かう廊下を兼ねた桐の羽目板張りの脱衣室の雰囲気と合わせ
一瞬でほっとする感じを楽しんでいるように見てとれ
これでよかったんだなぁと思いました。

水廻りの改装となると、バスや洗面台の形やデザインに
話がはしりがちですが、それだけでは快適さは生まれません。
他の部屋同様、窓の位置や風の通り道といった基本的な事項を
検討してこそ、やってよかったなぁと思える空間に仕上がります。(つづく)









それから 半年目のSecond Life (後編)

  • 2014.09.02 Tuesday
  • 07:38

(前回からのつづきです)
もう一つ気にするのは、住み心地の感想です。
お施主様が灯りを灯した時、初めて家が産声を上げます。
竣工時は出来上がった感動や、やりきった達成感で喜ばれるのは当然ですが
少し時間が経つと気付かれる内容も異なりますので
半年目の頃に感想をお聞きして、これからの家づくりに反映させるようにしています。
Second Life(U様)のご感想をご紹介させて頂きます。



リニューアル前は2階にリビング、台所、3階に寝室という生活をしていましたが
1階奥に寝室、洗面室、トイレを廊下側に設置していただき、生活様式がすごく
快適になりました。
木を使用したフロアも心地よく 白の珪藻土の壁も感じがすごく良いと感じられます。
又 木製の戸や扉もデザイン性 機能的にも良いと感じられます。
特にこれらで創りだされた空間が最も気に入っています。
我々年寄夫婦が楽しく、永く生活を過ごせる「場」になればいいなぁと思います。
U様 京都市下京区

お二人にとって、かけがえのない『場』に育っていくよう
共に見守っていけたらと思います!









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